残業代に関わる経費削減とは
残業代を削減するには業務改善を行い、業務そのものを見なおしたり、業務効率を向上させることが最も役に立つ。詳しくは業務改善で紹介しているが、 ここでもいくつかかいつまんで紹介していく。
また、業務そのものを変更せず残業時間、残業代を減らす方法もある。
従業員に取っても有益な方法なので是非積極的に活用して欲しい。
残業代に関わる経費削減 6つの視点
- 正当な理由なく安易な残業代カットはしない
- 残業の理由を明確にする
- 代休制度を活用する
- 業績賞与を導入する
- 残業をマネジメントする
- 簡単な業務改善による残業削減のコツ
社員100人当たり年間経費削減額 | 残業代の10%~100%+@ |
正当な理由なく安易な残業代カットはしない
経費削減と称して残業代を理由なくカットしたり、正当な理由なくみなし残業制度や裁量労働制を導入したり、従業員に一方的に不利な36協定を結ぶことは絶対に避けるべきである。
正当な理由なくこれらを断行することは従業員の不信感を抱くだけでなく、退職者が増えたり、
ネットを通じて辛辣な企業評価が下され人が集まらなくなったり、時には裁判となり大きな金銭的損失を招く可能性もある。
また、以下に紹介する方法を導入すれば、正しい方法で残業代は削減可能である。
残業の理由を明確にする
残業代や人件費と言った問題と解決策がセットになっていない経費削減の場合、当然だが残業の理由が明確にならなければ経費削減することはできない。
残業とは業務量に対して時間が足りないことを意味するが、
そもそもの業務量を減らすことが最も効果があることに留意すべきである。
詳しくは業務改善で紹介しているが、 単純に人を投入すれば残業が減るのは、業務量に対して明らかに人が不足している場合のみである。
以下、残業発生の原因が人・時間の不足であることが明確な場合の解決策を提示していく。
代休制度を活用する
多くの会社、部署、プロジェクトにおいて、納期直前は非常に忙しいが、納期を過ぎると急に暇になることが多い。納期後の閑散期は気の抜けた社員も多く、業務効率も上がらない。
ならばいっそ代休を取らせれば良い。
割増分の費用は発生するものの、経費削減と同時に業務のメリハリにもなり社員の精神衛生上も良い。
但し、代休を取りやすい環境を会社が用意して上げることも重要である。
一部の大企業が実施している代休をとれなければ罰則を与えるくらい厳しい管理をすれば残業代は大幅に削減できる。
業績賞与を導入する
業績賞与を導入することで、残業に対する意識を変えさせる。業績賞与は結果(=利益)に対して金銭を支払うことを示す。
そのため、従業員が如何に残業せずに効率的に作業するかを意識するようになる。
ただし、単純に業績賞与を支給するだけでは当初の目的を達成することはできない。
結果(=利益)に対して賞与を支給している、という感覚、認識を社員に与えるには、
- チーム、プロジェクト単位で業績賞与を支給する
- チーム、プロジェクト毎の明細(誇張するには利益と残業のみ)を載せる
つまり、残業代が費用項目として、業績賞与の支給を圧迫していることを示してあげるのだ。
結果、チーム・プロジェクトが自分達で如何に効率的に作業すべきか、工夫するようになる。
残業をマネジメントする
上記代休取得、業績賞与のような制度は単純に導入したからといって効果が出るものではない。会社、管理職がきっちりとコントロールしてあげる事が最も重要である。
納期が過ぎれば必ず代休を取らせる、残業を減らして業績賞与をたくさん貰えるよう社員を鼓舞する、 と言った管理職の手腕が最も重要になる。また、会社はそういった管理職の管理内容に対してきっちり評価してあげることだ。
例えば、朝にチーム全員の予定、就業時間後に予定に対する成果と残業の有無を確認しても良い。
このような会議で都度ナレッジをシェアしていけば、 スケジュールが誤っていたのか、個人の業務効率が悪いのか、別のところに問題があるのか、など様々な気づきを与えてくれる。
また、解決策をシェアすることで、個人だけでなく、チームとしても成長し、残業代も減っていく。
簡単な業務改善による残業削減のコツ
以下、いくつかの簡単な効率アップの仕事のやり方を示す。個人、チームが業務効率をアップさせることはそのまま作業時間の短縮、残業時間の削減へとつながる。
詳しくは業務改善等で取り上げている。
- 無駄なことはしない
- わからなかったらすぐに聞く
- 先に質問する、手戻りをなくす、骨子を作る
- 単純作業は分散する
- 誰でもできる簡単な作業にする
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